こんにちは🌵枡田咲子です😃
テンション・コードを使うときに、気をつけないといけないこと、知ってますか?
テンション・ノート(以後、略してテンション)を使うと、おしゃれな響きのコードができますが、何でも適当に使うと不協和音を作ってしまうこともあります。
不協和音を作らないためにも、アボイド・ノートを知っておくと、テンションを使ったカッコいい音使いができます。
曲を作るときにも、アレンジをするときにも、コードを読んで演奏するときにも役立ちます!
ここでは、使えるテンションとアボイド・ノートの基本をご紹介します。
アボイド・ノート
アボイド・ノート(英:avoid note)
とは、『避けるべき音』です。
アボイドには”避ける”という意味があります。
テンションには各コードよってアボイド・ノートになる場合があります。
ちなみに、コード・トーン(root, 3rd, 5th, 7th)はコードを構成する音なので、アボイ・ノートにはあたりません。
つまり、コード・トーンとぶつかる(不協になる)テンションがアボイド・ノートとなります。
不協和音を作る音は、コード・トーンに対して短9度上(1オクターブと短2度上)の音です。(例外を除いて。)
例1:Cmaj7 のアボイド・ノート
3rd と 11th が短9度のため、11thがアボイド・ノートになります。
例2:D7 のアボイド・ノート
3rd と 11th が短9度のため、11thがアボイド・ノートになります。
例3:Em7 のアボイド・ノート
ルートと♭9thが短9度、5th と♭13th も短9度のため、♭9thと♭13thがアボイド・ノートになります。
アボイド・ノートは1つとは限りません。
ルートと9th、3rd と11th、5th と 13th です。
ボイシング(音の並び)によっては、アボイド・ノートでない音でも不協和音になってしまったり、調やコード進行によってアボイド・ノートになってしまうこともあります。
テンションについてはこの記事をご覧ください。
各コードのアボイド・ノートと使えるテンション
- 各コード(maj7、7、m7)で、ナチュラル系テンション(9th、11th、13th)の音が、アボイド・ノートになるかどうかをみていきます。
- そのあと、オルタード・テンション(♭9th、#9th、#11th、♭13th)が使えるかどうかをみていきましょう。
maj7 コード
アボイド・ノート/ 11th
ナチュラル11th が、第3音(3rd)と短9度の音程で不協和音となりアボイド・ノートです。
使えるテンション/ 9, #11, 13th
ナチュラル9th、#11th、ナチュラル13thが使えるテンションです。
ドミナント7th コード
アボイド・ノート/ 11th
ナチュラル11th が、第3音(3rd)と短9度の音程で不協和音となりアボイド・ノートです。
使えるテンション/ 9, #11, 13th
ナチュラル9th、#11th、ナチュラル13thが使えるテンションです。
使えるオルタード・テンション/ ♭9, #9th
ドミナント7th コードでは、ナチュラル9thが変化した♭9thと#9thが使えます。
♭9thと#9thは同時に使えます。(ナチュラル9thと同時に使うと不協和音になります。)
使えるオルタード・テンション/ ♭13th
ドミナント7th コードでは、ナチュラル13thが変化した♭13thが使えます。
ただし♭13thと第5音(5th)は短9度の音程になるため、実際に♭13th使う場合は5thをアボイド・ノートとします。
m7 コード
m7 コードのアボイド・ノートは少し考え方が異なります。
第3音(m3)とトライトーン(増4/減5度)の音程になる、ナチュラル13thがアボイド・ノートとなります。
トライトーンは不安定で特徴的な響きをもっています。ドミナント7thコードは、コード・トーンにトライトーンをもつ特徴的なコードといえます。(第3音と第7音がトライーン)
ポイントは第3音です!
本来、第3音はメジャー系またはマイナー系のコードを決める重要な音です。
第3音とトライトーン(不安定な響き)を作るということは、m7コードらしさを少し失ってしまいます。
m7の第3音(m3)とトライトーンの音程をつくるテンション13thは避ける方が綺麗な響きというわけで、アボイドノートとします。
アボイド・ノート/ 13th
ナチュラル13thはコード・トーンと短9度を作らないため、同時に使ったとしても不協和音にはなりません。
使えるテンション/ 9, 11th
ナチュラル9th、11thが使えるテンションです。
まとめ
アボイド・ノートは不協和音を作ります。たいていの場合、コード・トーンと短9度の音程となるテンション・ノートがアボイド・ノートとなります。
今回はよく使うコード(maj7, 7, m7)の3つのタイプのコードをしましたが、ほかのタイプのコード(6thやm7(♭5)など)でもアボイド・ノートの考え方は同じです。(コード・トーンと短9度の音程となるテンションが避けるべき音となります。)
テンション9thはルートの長9度上、11thはルートの完全11度上、13thはルートの長13度上の音です。
たとえナチュラル9thといっても、シャープやフラットがついてナチュラル9thの場合もあるので気をつけてください。
実際の理論では、コード・スケールが関わってくると、アボイド・ノートの解釈が少し変わる場合があります。
今回はそれぞれのコードで使えるテンションとアボイド・ノートについて簡潔にしてみました。
今後は、コード・スケールなどレベルアップした記事もアップしていきますので、もう少々お待ちくださいませ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました✨