Locrian#2とLocrian♮9 の違いとは?【徹底解説】

こんにちは。枡田咲子です。
今回はアドバンスドの内容として、
- ロクリアン#2 / Locrian#2
- ロクリアン♮9 / Locrian♮9
これら2つのコード・スケールの違いについて解説します!
『一体何が違うの?』と考えてしまいますが、結論から言うと、
- どちらも全く同じ音の並びのスケールです!
では、『なぜ名前が2つあるのか?』『どっちを使えばいいの?』という疑問が出できますよね。
ということで、それぞれのスケール名が持つ意味を紐解いていきましょう!
あくまでも、ジャズ理論をベースにした私個人の見解ですが、参考になれば幸いです。

ロクリアン#2 スケール / Locrian#2
ロクリアン#2とは、
ロクリアン・スケールの第2音を半音上げたスケールです。
【例1:BロクリアンとBロクリアン#2 スケール】

ここで注意したいのは、『#』は、半音上げるという意味で使われています。
つまり、音符に必ず#』を付くわけではないという点に気をつけましょう。
【例2:CロクリアンとCロクリアン#2 スケール】

このスケール名が持つ意味とは?
『ロクリアン#2』は、ロクリアンの第2音を半音上げたスケールです!と、シンプルにそのままの意味を持ったスケール名です。
- ロクリアンン・モードを基準として考える場合
- 演奏時に柔軟に音を変化させたい場合
など、直感的に捉えることができるスケールでしょう。
ロクリアン♮9 / Locrian♮9
ロクリアン・スケールの変化系で、第2音(♭2=♭9)を『♮9』に変化させたスケールです。
【例1:BロクリアンとBロクリアン♮9 スケール】

このスケール名が持つ意味とは?
m7(♭5)のコード上で、テンション9thを使うとき、そのコードスケールとして考えることができます。
同じトニックを持つ他のスケールと比べるてみるとと、より明確に理解することができます。
【例2:Cをトニック持つスケールと比較】
- Cメジャー・スケール
- Cナチュラル・マイナー・スケール
- Cロクリアン・スケール
- Cロクリアン♮9・スケール
- Cミクソリディアン#9♭9♭13・スケール

どのようなコードにおていも、
- ♮9thはルートの長9度上の音
つまり、スケール上ではトニックの全音(長2度)上の音がテンション9th(T9)の扱いとなり、ロクリアン・スケールの第2音は『♭2』と考えることができます。
*コードスケールやアボイド・ノートについては以下の記事をご覧ください。

ロクリアン#2、この『#2』という表記は、シンプルにロクリアン・スケールの第2音を半音上げるという意味です。
なお、この『#2』として変化させた第2音を、コード上で扱う場合はテンション9thの音になります。

また、ロクリアン#2の『#2 /第2音』は、テンション#9ではありません。
上記のミクソリディン♭9#9 ♭13スケールにあるような、テンション#9(T#9)と混同しないように気をつけてくださいね!
まとめ
ロクリアン#2 / Locrian #2
ロクリアン・スケールそのものをベースとして考えるため、スケール単体として捉えやすいのが特徴です。
ロクリアンモードのみで考える場合や、アドリブ(インプロヴィゼーション)時に直感的に音を変化させたいときに便利です。
ロクリアン♮9 / Locrian♮9
コードと直接リンクしたコード・スケールとして捉えるため、楽曲を詳細に分析(アナライズ)したい時や、ジャズの作編曲時に重宝します。テンションとして全てのコード・タイプと紐付くため、理論的に非常に整理しやすい考え方です。
私自身、バークリー音楽大学で『ロクリアン♮9 / Locrian♮9』として学んだ背景もあり、思考としても用語としても『Locrian♮9』 を使っています。これから、とくにジャズの作曲や理論を深めていきたい方には、最終的に混乱しにくく使いやすいアプローチだと感じています。
とはいえ、同大学内であっても教授によって考え方や好みの表記も様々です。
ここで最も重要なのは、『どちらが正解か』ということではなく、名前が異なるこの2つのスケールが、同じ音の並びであること、そしてそれぞれの視点や背景を理解していることです。
実際、意味さえしっかり理解していれば、どっちでも別に問題はないのです。プロの現場でも『あるある』ですね。
どちらの捉え方が使いやすいかは、演奏なのか作編曲なのかなど、それぞれのシチュエーションでも変わってきます。ぜひ、ご自身のスタイルに合わせて活用してみてくださいね!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。


