3way close(ハーモニック・テンション)【No.7 ボイシング 】

こんにちは⛄️枡田咲子です😃

今回は、3way close ボイシングで、ボイシング内にテンションを入れる(ハーモニック・テンション)ときの方法をみていきましょう!

コードの響きを正確に出すには、第3音と第7音を入れたいところですが、テンション・ノートが入れるとなると!?

まずはトップ・ノートはコード・トーンで、コード・ネームにテンションが指定されている場合と、指定されていない場合についてみていきましょう!

ハーモニック・テンションについては、こちらの記事をご覧ください。
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コード・ネームにテンション・ノートが指定されているとき

以下のように、コード・ネームにテンション・ノートが指定されているとき、

3パート(ハーモニック・テンション1).001

今までと同様トップ・ノートから4way close ボイシングを作り、トップ・ノート以外の音を1つ省いて3way close ボイシングにします。

方法も同じく omit 2(オミット・ツー)、omit 3(オミット・スリー)、omit4(オミット・フォー)と3パターンできます。

3パート(ハーモニック・テンション1).002

そしてどのボイシングがよいのか!?ですが、、、

  • omit 2 → 3rd(第3音)を省くため、メジャーらしさに欠けますが、7thと♭9thが入っていることでC7(♭9)コードの響きに聞こえるでしょう。
  • omit 3 → ♭9th(ハーモニック・テンション)を省きますが、3rdと7thのハーモニーでC7の響きになります。
  • omit 4 → 7th(第7音)を省きますが、♭9thはドミナント7thコードで使われるテンションなのでC7(♭9)と認識できます。ただしこのままのボイシング(クローズド)では、一番低い音が♭9thなので、ルートが鳴っている前提のこのボイシングでは不協和音のように聞こえるので注意が必要です。

結果→

  • omit 2 → この中では最もC7(♭9)の響きになります。
  • omit 3 → コード・ネームにハーモニック・テンションの指定がありますが、♭9thを入れない選択肢も可能です。安定したC7の響きになります。
  • omit 4 → ボイシングの最低音と♭9thとベースで鳴っているルートで不協和音のように聞こえます。♭9thをはダイレクトにルートの真上にない方がベター。つまり、ルートの上にはコード・トーンがあってその上に♭9thがなるのが理想です。

あえて不協の響きに。。。という選択もなくもないでが、管楽器のアレンジでは不協には気をつけてください。

      テンション・ノートが指定されていないとき

      テンション・ノートは指定されていなくても、もちろんハーモニー(内声)にテンション・ノートを入れることもできます。

      入れる方法は、4way close ボイシングをつくるとき

      • 内声にあるルートを9th
      • 内声にある5thを13th

      に変更することができます。

      例1:C7

      コード・ネームにはテンションの指定はありませんが、内声のルートを9th(ハーモニック・テンション)にする方法です。

      3パート(ハーモニック・テンション1).013

      ハーモニック・テンション9thにアレンジした4way close ボイシングから3way close ボイシングを作っていきます。

      3パート(ハーモニック・テンション1).005

      そしてどのボイシングを選ぶか!?

      • omit 2 → 7thと9thが入っているのでC7コードの響きに聞こえますが、3rd(第3音)を省いているのでC7sus4のような響きにも聞こえるでしょう。
      • omit 3 → 9th(ハーモニック・テンション)を省くのでC7の響きになります。(せっかくルートを9thに変更したのに、、、というボイシングになってしまいます。)
      • omit 4 → 7th(第7音)を省くので、C7かCmaj7かが曖昧になります。
        どれを選ぶかはアレンジャー次第ですが、ハーモニック・テンションを入れようと思ったならOmit2かOmit4を選ぶことになるでしょう。でも作ってみて、やっぱりハーモニック・テンションのないもの(Omit3)が良いなってなることもあります。。。

        例2:Dm7

        Dm7のルートを9thにしてハーモニック・テンションを入れていきます。

        3パート(ハーモニック・テンション1).006

        これも同様、ハーモニック・テンション9thにアレンジした4way close ボイシングから3way close ボイシングを作っていきます。

        3パート(ハーモニック・テンション1).007

        そしてどのボイシングを選ぶかは、

        • omit 2 → m3rd、7thと9thが入っているのでDm7でハーモック・テンション9thが入ったコードの響きに聞こえます。
        • omit 3 →m3rdを省くのでマイナーの響きに欠けます。Am/Dと聞こえますがトライアドが強調された響きになります。
        • omit 4 → 綺麗なDm7サウンドです。せっかく入れた9th(ハーモニック・テンション)がなくなります。

        Omit2はトップ2音間(CとF)が完全5度の音程になるので少しきつい響きになります。Omit3は3パートならではボイシングになりましたね!

        まとめ

        3way close ボイシングでハーモニック・テンションは、『入れやすい時に入れる!』と考えると上手くいくことが多いです。

        無理に入れる必要もなくコード・ネームにテンションの指定があっても諦めても良いと思います。

        実際、ハーモニック・テンションはいれづらいものが多く、、、

        3パートでは、11thや#11はハーモニック・テンションとしてうまくいかないなど、パターンは限りないので色々研究してみてください!

        次回も悩ましい・・・3way close ボイシングのメロディック・テンションでハーモニック・テンションを入れてみましょう!

        最後まで読んでくださりありがとうございました✨

         

        追記

        説明不足かなぁと思い、、、4way close ボイシングで、いろんなテンションに変更した例です。

        cC7:ルートを9thへ

        3パート(ハーモニック・テンション1).008

        cC7:ルートを♭9thへ

        ボイシングの最低音が♭9thのとき、ルートとダイレクトに短9度(不協音程)になるので注意が必要。

        3パート(ハーモニック・テンション1).009

        cC7:ルートを#9thへ

        #9thはm3rdのような響きをもつため、必ずメジャー3rdより高いところになければ#9thの響きにならない。

        3パート(ハーモニック・テンション1).010

        cC7:ルートを13thへ

        不協和音。トップ・ノート2音間の音程が短2度になると不協和音になります。(この場合トップ・ノート(B♭)と13th (A) が短2度。)3パート(ハーモニック・テンション1).011

        cC7:ルートを♭13thへ

        3パート(ハーモニック・テンション1).012

        のように、、、

        • 内声にあるルートを♭9thや#9th
        • 内声にある5thを#11thや♭13th

        など、オルタード・テンションに変更することもできますが、ボイシングに注意がひつようなため3パートでは難しいケースが多いです。

        例えば、ルートを♭9thには変更できるケースが多いですが、#9thは3rdより高い位置で鳴らないとm3rdに聞こえるなど、コード・ネームが変わってしまうこともあります。

        でも上手くいくと、3パートならではのボイシングができるこがあるので、いろいろ研究してみてください!

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