英語 vs イタリア語【速度記号と用語】

こんにちは🐢枡田咲子です😃

楽曲には、速い遅いなどのテンポ(英:tempo)があります。

速度記号は、速さを楽譜上でお知らせすることができます。

楽譜では曲の始めに表示します。

速度記号は、数字で表示するものと言葉で表示する2通りあります。

口頭でこの曲の速さこれくらい、と表現したいときにも使えるのでとっても便利です。

数字で表す速度記号

BPM  って聞いたことありませんか?

BPM とは、Beats Per Minute の略で、その曲の拍が1分(60秒)間にいくつ入るのかを表しています。

音符(その曲1拍)=数字で表示されます。

速度記号.001

イメージ
速度記号.002

その他の例は、

(例1)1分間に4分音符が120入る
速度1

(例2)1分間に2分音符が120入る速度2

(例3)1分間に付点4分音符が60入る速度3

(例4)1分間に8分音符が120入る速度4

6/8、9/8、12/8拍子は、付点4分音符を1拍とします。

詳しくはこちらの記事をご参考にしてください。

こんな表示
速度5 

4/4拍子の1拍は4分音符なので、通常このような2分音符では表示しません。

ただし、とても速いテンポの時は、このように2分音符で表示する場合もあります。

用語で表す速度表示

曲の速さを示す速度用語は、ポップスやジャズなどポピュラー音楽では英語、クラシック音楽ではイタリア語で表します。

テンポを一時的に変える用語は、ポップスであれジャズであれ何であれイタリア語の用語を使います。

速度用語:ポピュラー音楽

テンポが遅い順で、

  • Slow(スロー)…遅く、ゆっくり
  • Medium Slow(ミディアム・スロー)…やや遅く、ややゆっくり
  • Medium(ミディアム)…中くらい、ふつう
  • Medium Up(ミディアム・アップ)…やや速く
  • Fast(ファースト)…速く

と、英語表記します。

Medium が、120 bpm前後の目安ですが、あくまでもイメージなので拍子によって実際の数値は異なります。

楽曲によっては用語より数字で表す方が明確な場合もあります。

表示例
  • 速度用語は曲の最初に表示します。

    速度7

  • 速度用語と一緒に数字(BPM) を表示する(速度に幅を持たせて表示することもあります)

    速度6

速度用語:クラシック音楽

クラシック音楽での用語

クラシックの速度用語はたくさんあります。

よく使われるもののテンポが遅い順で、

  • Lento(レント)…遅く、ゆっくり
  • Largo(ラルゴ)…遅く、ゆっくり
  • Adagio(アダージォ)…遅く、ゆっくり
  • Andante(アンダンテ)…やや遅く、ややゆっくり
  • Moderato(モデラート)…中くらい、ふつう
  • Allegro(アレグロ)…速く
  • Vivace(ビバーチェ)…速く
  • Presto(プレスト)…速く

クラシックでの用語は以上が基本の用語となり、その他に 接尾語や付加語を用いることで、意味を強めたり弱めたりすることができます。

(接尾語の例)~etto やや~に → Allegro + etto = Allegretto(アレグレット)…やや速く

(付加語の例)molto(モルト)きわめて → molto Allegro(モルト・アレグロ)…きわめて速く

Medium や Allegro が、120 bpm前後の目安として示されます。しかし、あくまでもイメージなので拍子によって実際の数値は異なります。

速さを変化させる用語

もとの速さ(テンポ)を変化させる用語には、イタリア語が使われます。

  • ritardando/rit.(リタルダンド/リット)…だんだん遅く
  • accelerando/accel.(アッチェレランド/アッチェル)…だんだん速く
  • tempo rubato(テンポ・ルバート)…自由なテンポで
  • a tempo(ア・テンポ)…もとの速さで

rit. と accel. は、それぞれの略ですが、よく使われます。tempi rubato も、rubato だけでも使われます。

以上はジャンルに関係なく、よく使われる用語です。

クラシック音楽では、以上の他にも使われる用語(イタリア語)がたくさんあります。(例)più mosso(ピュー・モッソ)…今までより速く、meno mosso(メノ・モッソ)…今までより遅く
表示例

基本のテンポは Medium Slow です。rit. でだんだんゆっくりにして、a tempo でもとの速さ(この場合は Medium Slow)に戻ります。

速度8

まとめ

楽曲全体の速さは、数字(bpm)か用語で表すことができます。

数字での表記は、は明確な曲の速さが表せるので、メトロノームを使って楽器を練習する際や、DTMなど曲を作る際にはわかりやすく便利です。

用語での表記は、楽器演奏する際に自分のイメージで楽曲を捉えることができます。また楽譜ではイメージのみを伝えることができるため、アレンジしやすくなる場合もあります。

その時々で使い分けれると便利です。

ちなみに私ごとですが、ふだんはジャズなどのポピュラー系音楽を楽譜にするので英語用語をよく使います。

アレンジ楽譜では、わかりやすいよう数字でテンポも表記します🎶

さいごまで読んでくださいありがとうございました✨

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