ジャズでよくあるソング・フォーム 2【リズム・チェンジ】

こんにちは?枡田咲子です?
『リズム・チェンジ』とは?
『リズム・チェンジ』のソング・フォームは、aaba ですが、ブルースのようにハーモニー(コード進行)のフォームがあります。
つまり、ふつうに言うaaba フォームとの違いは、『リズム・チェンジ』はコード進行もフォーム化されていることです。
『リズム・チェンジ』はジャズ・ミュージシャンが演奏(とくにセッション)する曲として人気です。
そんな『リズム・チェンジ』のコード進行や代表的な曲をみていきましょう。
コード進行のアナライズは音楽理論をある程度ご存知の方向けになっていますので、各記事をご参考ください。
ソング・フォーム aaba についてはこちらの記事をご覧ください。
リズム・チェンジのコード進行
コード進行は、ジョージ・ガーシュウィン作曲の『I Got Rhythm/アイ・ガット・リズム』がリズム・チェンジの基となっています。
ということで、キー(調)はB♭メジャーの曲が多いです。
最近では、コード進行にバリエーションがあったり、練習では全12キーで行ったりもします。
たいていのリズム・チェンジのフォームは aa'ba' または aa'ba'' となります。
基本のコード進行:aaba
『アイ・ガット・リズム』が基となる基本のコード進行です。
(V7)は偽終止のアナライズです。コード進行分析(偽終止)についてはこちらをご参考ください。
リード・シートや楽譜によっては多少異なるコード進行が記載されてるものがあるかもしれません。最近ではリズムチェンジのバリエーションがいくつかあるためなので、臨機応変に対応していきましょう。
aa'ba' コード進行:a と a'
a セクション と a’ セクションでは、終わり2小節が変化します。
【コード進行のバリエーション】
① Gm7(VIm7) や Bdim7(#Idim7)にすることもあります。
② Gm7(VIm7) や Bdim7(#Idim7)にすることもあります。
③ B♭7/D と転回形もよく使われます。
④ E♭m(IVm)にすることもあります。
E♭6 - E♭m6や、E♭m7 - A♭7 という進行にすることもあります。

※ 考え方によって E♭m7(Related IIm7) - A♭7(subV7/VI) と分析することができます。
ここではシンプルにIVm7 -♭VII7 にしました。
aa'ba' コード進行:b
b セクション は基本の4コードD7 - G7 - C7 - F7(III7 - VI7- II7 - V7) が主流です。
バリエーションは、各ドミナント7thコードを II- V 進行にしたものがあります。
アナライズが少し複雑になりますが、、、 最後だけ II- V 進行にするなどもバリエーションになります。
強拍にくるドミナント7thのアナライズについてはこちらをご覧ください。
ジャズ・スタンダード曲
リズム・チェンジの曲をピック・アップしてみました!
- アイ・ガット・リズム(I Got Rhythm)music by George Gershwin
- アンソロポロジー(Anthropology)music by Charlie Parker
- オレオ(Oleo)music by Sonny Rollins
- コットンテイル(Cottontail)music by Duke Ellington
など。
まだほかにもあるので、皆さんもリズム・チェンジの曲を探してみてください!
まとめ
今回はリズム・チェンジのソング・フォームとコード進行についてでした。
コード進行は、アイ・ガット・リズムが基になっていますが、バリエーションが豊富です。
書き出すときりがないため基本的でよく使われるものをご紹介しました。
ちなみに、V7やセカンダリー・ドミナント(V7/IIなど)は、代理コードに変えることもできます。
b セクション の4コード D7 - G7 - C7 - F7(III7 - VI7- II7 - V7) の場合は代理コードはつかえませんが、バリエーションで II - V進行にすると、代理コードを使うこともできます。
【b セクション:コード進行例】
D7 (III7) | ・/・ | Dm7(IIIm7) | D♭7(subV7/II) |
C7(II7) | ・/・ | Cm7(IIm7) | B7(subV7) |
などなど、これも書き出すときりがないので、スムーズに聞こえやすい進行例を1つご紹介ということで、、、
最後まで読んでくださりありがとうございました✨