ジャズ・ブルース【No.3 メロディック・フォーム abc】

こんにちは🍁枡田咲子です😃

今回はブルースの最後のメロディック・フォームabc についてみていきましょう。

abc は、スルー・コンポーズド(英:through composed)とも言われ、前回のaaa aab のようにフレーズを繰り返さず、始めから最後までの1つのメロディーということになります。

ということは自由!?

適当に作ってしまえばよいのでは?

ともとれますが、曲を通した時に一貫性ががある方がよいですねよ。

曲を組み立ててこそ作曲!ということで、フレーズの組み立て方のポイントについてもみていきましょう!

メジャーのジャズ・ブルースの基本(コード進行)、メロディック・フォームの基本についてはこちらの記事をご参考ください。

メロディック・フォーム abc の考え方とフレーズの組み立て方

メロディック・フォーム abc の考え方

4小節を1セクションとして、a(1〜4小節)b(5〜8小節)c(9〜12小節)と考えます。
つまり、abc フォームは以下のように考えます、
メロディック・フォーム3資料.001

メロディック・フォーム abc のフレーズの組み立て方

4小節で1セクションと考えますが、スルー・コンポーズド・タイプは12小節で1つのメロディーを組み立てます。
フレーズは4小節で区切る必要はありません。
例1:4小節ごとに区切られたフレーズ(イメージ)
メロディック・フォーム3資料.002
例2:4小節ごとに区切られていないフレーズ(イメージ)
メロディック・フォーム3資料.003

4小節ごとに1フレーズを区切って作る場合は、『異なるフレーズを3つ並べた』みたいにならないことをおすすめします。曲に一貫性をもたせましょう!

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メロディーの作り方のポイント

スルー・コンポーズドでフレーズをつくるとき、
適当なフレーズをただ並べるのではなく、対比させたりモチーフを発展して作ることで曲に一貫性をもたらすことができます。
例:abcブルース composed by Sakiko Masuda
サンプルは4小節で1フレーズで作ってみました。
フレーズ2とフレーズ3は先行するフレーズなので、5小節目の1拍目から始まるわけではありません。4小節ごとに1フレーズと捉えることができます。
メロディック・フォーム3資料.004

フレーズを作るときのポイント

メロディック・フォーム3資料.005

同じリズムですが使っている音が違います。→同じリズムというところがポイント

フレーズ終わりが同じリズムで同じ音。→音は同じでも高さが違うところがポイント

6小節目の G B♭C をモチーフとして、7小節目で発展させたモチーフにして❷のモチーフと一緒にリズムをずらしながら繰り返す。→モチーフを発展させるところがポイント

スルー・コンポーズド・タイプは一言では説明できず、これも一例にしかすぎません。色々な作り方ができるのでいろいろ研究してみてください!

これでOK?

音をつめこみすぎると、1フレーズがどこまでかわからなくなるので気をつけましょう。

よくない例

メロディック・フォーム3資料.006

It's too busy!!!

息をつく暇もないもない💦ただただ音が並んでいるだけ、、、ですね😅

まとめ

今回はスルー・コンポーズド・タイプ abc についてでした。

4小節で1フレーズを考える場合、先行するフレーズや後行するフレーズでは5小節目や9小節目の1拍目から始めなくても問題ありません。

有名な曲では、チャーリー・パーカーの『Blues for Alice』 や『Au Privave』です。

スルー・コンポーズドは奥が深いので、難易度は高いですが、たくさんのブルースを聴いてみてメロディーを分析してみると面白いと思います!

最後まで読んでくださりありがとうございました✨

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