こんにちは⭐️枡田咲子です😃
ロー・インターバル・リミットNo.3は、
実際にボイシングしたとき、そのボイシングがロー・インターバル・リミットを超えていないかどうかについてを考えていきます。
問題なさそうなボイシングだけど、実はロー・インターバル・リミットを超えていた。。。など。
よくある落とし穴があるので、ロー・インターバル・リミットを超えていないかどうかのポイントをご紹介していきます。
ロー・インターバル・リミットについて詳細は以下の記事をご覧ください。
よくある落とし穴【その1】
例1
まず以下のボイシングをみてください。
一見問題なさそうなボイシングです。
低い音2音間は完全5度でロー・インターバル・リミットを超えていません。
しかし、ここが落とし穴!!
低い音2音間は完全5度は問題なくても、3つ目の低音(D)が、最低音と2つ目の低音(B)との音程がロー・インターバル・リッミットを超えています。
つまり、ロー・インターバル・リミットを超えたボイシングということになります。
例2それでは、もう1つ例をみてみましょう。
これも一見良さそうにみえますが、、、これも落とし穴!!
低い音2音間(B♭とD)と、2つ目かと3つ目の低い音(FとC)は完全5度で問題ありませんが、最低音(B♭)3つ目の低音(C)との音程(長9度)がロー・インターバル・リッミットを超えているため、良いボイシングとは言えません。
最低音2音間の他にロー・インターバル・リミットを超えた音程が含まれていないか確認しましょう!
よくある落とし穴【その2】
例1
以下の2つのボイシングをみてください。
ボイシングは全く同じで、ロー・インターバル・リミットを超えていません。
今度こそ問題なくOK!と思いたいですが、ここが落とし穴!!
ボイシングは同じですがコード・ネームが違います。
コード・ネームが異なるとボイシングに出てくる影響が以下のようになります。
ボイシングは、最低音はルートがあると仮定してボイシングをつくります。
つまり、作ったボイシングの最低音とは別にベース音(ルート音)が鳴っていることを前提としてるということです。
B♭6は、ボイシングの最低音がルートなので、このボイシングで問題ありません。
Gm7ではボイシングの最低音がルートではないため、このボイシングより低いところにルート音が鳴っていると仮定します。そうすると、ベース(ルート)とボイシングの最低音(B♭)の音程がロー・インターバル・リッミットを超えているため、こちらは良いボイシングとは言えなくなります。
例2もう1つ例をみてみましょう。
このボイシングはロー・インターバル・リッミットを超えていません。
しかし、コード・ネーム次第でロー・インターバル・リッミットを超える場合があります。
Dm7/C では、ボイシングの最低音とコードのonC が同じ音になるため問題ありません。
しかしDm7だと、ルートが最低音に仮定すると上記のようになり、ボイシングの最低音(C)とルートがロー・インターバル・リッミットを超えてしまいます。
構成が同じコードでボイシングすると、このようなこと起こることがあります。
コード・ネームのルート(根音)は最低音でなければ、違うコードに聞こえてしまいます。ボイシングするとき、必ず最低音にルートを入れる必要はありません。ルートがあることを仮定してボイシングを作れば大丈夫です!
まとめ
今回は、一見大丈夫そうなボイシングでも実はロー・インターバル・リッミットを超えている。。。という例をみてきました。
ロー・インターバル・リッミットを超えている可能性が高いボイシングの特徴は、
- 低音部譜表(ヘ音記号の譜)の第3線以下に音符が2つ以上あるとき
- コード・ネームのルートとボイシングの最低音が違うとき
まず心配なときは、この2つについてチェックしてみることをおすすめします!
ロー・インターバル・リッミットといえば、私は学生時代にアレンジしたスコアなどでロー・インターバル・リッミット超えを厳しく指摘され書き直す、、、といった苦い経験を思い出します💦
当時は『ちょっとくらいイイやん』なんて思ってましたが、今ではロー・インターバル・リッミットは守った方が必ず良いアレンジができることを実感しています☺️
そして、良いアレンジャーの譜面って、やっぱりロー・インターバル・リッミット超えはないんです!!
以上、ロー・インターバル・リッミットについてでした。
最後まで読んでくださりありがとうございました✨