こんにちは🍀枡田咲子です😃
ビッグ・バンド譜を作るために必要なことは、
楽器のことを知ることと、演奏するための楽譜です。
今回はドラムについてみていきましょう!
ドラムはドレミ・・・といった音(ピッチ)がありません。
それでは5線に何を記譜するのか?というと、
- 楽器の種類(スネア、シンバルなど)を音符で記譜
- アーティキュレーション(アクセントやスタッカートなど)
- ダイナミクス(強弱記号)
などが表記できますが、ビッグ・バンド・アレンジではドラムは一定のパターンを演奏することがほとんどです。
なので、基本的には、
- スラッシュ記号
- リズム・スラッシュ記号
を使ってドラム譜を作ります。
それではドラムについてみていきましょう!
スラッシュ記号とリズムスラッシュ記号についてはこちらをご覧ください。
ドラムについて
ドラム・セットで使われている打楽器は、
- ハイハット(Hi-Hat)
- スネア(Snare)
- シンバル(Cymbal)
- バス・ドラム(Bass Drum)
- タム(Tom)
です。
【各楽器の記譜例】
ドラム譜はどの楽器をどこに記譜するかは、出版社やアレンジャーによって少し異なることがあります。
ライド・シンバル(Ride)をハイハットに位置に書いたりなど、ドラム譜はどの楽器をどこに記譜するかは出版社やアレンジャーによって多少異なることがあるため、上記は記譜例としています。
ドラムの記譜についてはプロのドラマーさんたちに聞いたところ、書き方は楽譜によって多少異なるようです。ただ、スネアとバスドラの位置が変わることはありません!!
ドラム譜の書き方
基本の書き方
ドラム・セットの内容はドラム・プイレヤーによって異なり種類の違うシンバルを何枚か足したり、タムをいくつ置くのか、または上記以外の楽器を足したりなど様々です。
そうすると、この楽器は5線のどこにどのように書いたらいいの?となりませんか?
でも大丈夫!ビッグ・バンド・スコアを作るためのドラム譜に音符で記譜する必要はありません!
基本は、スラッシュやリズム・スラッシュ記号を使ってドラム譜を作ります。
ただしスラッシュだけの譜面では、何をすれば良いのかはわからないので、、、
必ずジャンルと速度は表記しましょう!
【例1】Mediumu(速度)Swing(ジャンル)
【例2】Bossa Nova(ジャンル)♩=120(速度)
このようにジャンルがわかれば、大体どのようなリズム・パターンをどのくらいの速さで演奏すれば良いのかわかりますね!
ただし16ビート系(ファンクやフュージョン)の場合は様々なリズムが想定できるので、最初の1〜2小節だけパターンを音符で表記するか、スラッシュで書いておいてデモ音源やこんなリズムといったサンプル曲(違う曲でも)を聞いてもらうと良いでしょう。
私が実際に作ったビッグ・バンドのドラム譜です。
最後の(8)というのは、『このセクションで8小節目』という意味です。セクションはダブル・バーで区切りますが、ビッグ・バンド・アレンジでは8小節単位でない場合もあるのでわかりやすくするために私は書いてます。(ふつうに数えればわかるので、とくに書く必要もありません。)
ドラム譜サンプル:キックとキメの書き方
スラッシュが書かれているということはタイムがあるということです。そこに他のパート(メロディーであったり、ブラス・ヒットであったり)とリズムを合わせたい場合に使うのがキックです。
スラッシュの上に合わせたいリズムを記譜します。
【例1】と【例2】は、わかりやすいように私が分けているだけなので、通常はどちらかの書き方で良いと思います。
【例1】シンバルで合わせてほしい場合のキックの書き方
【例2】お任せのキックの書き方
どの楽器で合わせるかはプレイヤーにお任せする場合は普通の音符で記譜します。
【例3】キメ(ストップ・タイム)
②はスラッシュの上にのっているキックに対して、③はリズム・スラッシュを使ったいわゆるキメと言われるものです。一定のリズム・パターンがなくなることからストップ・タイムと言います。
ドラムがキメ(リズム・スラッシュ)の場合、アレンジ上では他のパート(管楽器、ピアノやベース)全てが同じリズムになります。
今回のサンプル譜面は私のオリジナル『Le Cile Bleu』からでした。
一番わかりすいところで、5:36〜5:40のところがリズム・スラッシュの感じです。
まとめ
ドラム譜は、スラッシュをメインに、他のパート(楽器)と合わせたいリズムがあればキック(5線の上に音符で記譜)、キメ(ストップ・タイム)の場合はリズム・スラッシュを使って作ります。
スラッシュは一定のリズム・パターンを意味します。
曲のはじめにジャンルと速度を表記すれば、大体のパターンが決まるのでスラッシュだけで大丈夫です。むしろスラッシュの方がドラム・プレイヤーにとっても読みやすい楽譜になります。
間違ってもデモ音源のドラムを音符で全表記は避けてくださいね。(多分、実現するのは難しいので、、、)
ということで、ビッグ・バンドではドラム奏者によって同じ曲でもサウンドが随分変わるということは多々あります。
ビッグ・バンドといえばリード・トランペット!と思い浮かびますが、ドラムこそ大黒柱!!
ちなみに、スラッシュだけでもドラマー良さげと思うところには書いてなくてもフィル・インを入れてくれたり、リズム・スラッシュにしてもタイムが合ったほうがカッコよさそうならキックに変更されてたり、、、なんてことは普通によくあります。
その辺りはリハーサルで調整するので大丈夫なんです!
最後まで読んでくださいありがとうございました✨