テナー・サックス譜を書いてみよう【ビッグバンド譜を書くために No.9】

こんにちは🍀枡田咲子です😃

ビッグ・バンド譜を作るための楽譜について、今回はテナー・サックスについてみていきましょう!

テナー・サックスは木管楽器移調楽器です。

楽譜はト音記号を使った高音部譜表で作ります。

テナー・サックス譜を作るにあたっての主なポイントは、

  • 移調の方法
  • 音域
  • 音符で記譜するかスラッシュを使って記譜するか

です。

それでは、テナー・サックス譜の作り方をみていきましょう!

移調楽器についてはこちらをご覧ください。

移調と音域について

移調について

ジャズやポップスで演奏されているテナー・サックスは B♭管です。

B♭管のテナー・サックス譜に書かれてある音は、実際に鳴っている音と異なります。

テナー・サックス(B♭管)は、楽譜に書かれた音より長9度低い音が鳴っています。

テナー・サックスの C の音が、コンサート(実音)でB♭の音になるため B♭管といいます。

アレンジする場合は実音(コンサート)で考えることが多いので、実音から長9度上(1オクターブと長2度)に移調してテナー・サックス譜を作ります。

長9度(1オクターブと長2度)上に移調するため、コンサート譜での調が Cメジャーだったら、テナー・サックス譜での調は長2度上げたDメジャーになります。コンサートとテナー・サックスで調号が異なりますが問題はありません。

調(調号)だけならコンサートの長2度上で問題ありませんが、音符を移調するときは必ず1オクターブと長2度(長9度)上げます。

音域について

テナー・サックスの音域についてです。

  • 記譜・・・テナー・サックス譜(高音部記号(ト音記号)のみで作ります。)
  • 実音・・・実際に鳴っている音(コンサート)

テナー・サックスは中音域の音を中心に使います。

青で囲った実用的な音域は、テナー・サックスらしい響きが出ます。

赤で囲ったところアレンジで推奨音域は、個人的にこの辺りまではアレンジ上問題ないかな?と思った音域です。

高音域は音がないわけではありませんが、アルト・サックスと同じで特別な奏法でしか音は出ません。アドリブなどプレイヤーの判断で使うとかっこいい音域ですが、アレンジで使うには不向きです。

低音域はハーモニーで使うときは注意が必要になることと、低音域をたくさん持つバリトン・サックスでアレンジすることが多いのでアレンジでは推奨音域内の音のみで問題はありません!

高音域でどうしても!のとき、実音(コンサート)で D、記譜で E までは使ったりします。フレーズによっては、思ったサウンドになったりならなたかったり。。。です。

テナー・サックス譜の書き方

ここでのテナー・サックス譜は、ビッグ・バンドなどのアレンジ譜での書き方です。スモール・バンドやコンボなどで使うリード・シートとは異なるのでお気をつけください。

音符を記譜

テナー・サックスはメロディーやバック・グラウンドなどアレンジした音を演奏します。

テナー・サックス譜は、コンサート譜から長9度(1オクターブと長2度)上に移調した調で音符を記譜します。曲の始めにはジャンルやテンポを表記します。コード・ネームを表記する必要はありません。

思った以上に音が高いように見えるテナー・サックス譜ですが問題ありません。テナー・サックス譜で5線の第3線以下にたくさん音符がある場合は、移調が間違っているかもしれないので気をつけてください。

スラッシュ記号を使うとき

テナー・サックス・ソロ(アドリブ)をする箇所はスラッシュ記号を使って記譜します。

このとき、スラッシュ記号の上には必ずコード・ネームを表記します。

コンサート譜からテナー・サックス譜を作るとき、コード・ネームは長2度上に移調します。(コード・ネームは長2度上でも長9度上でも同じコード・ネームになるため、長2度上で考えて問題ありません。)

コンサート・スコアの書き方

テナー・サックス譜をコンサート・スコアで書く時、音域が低くなることがあります。

音部記号は音符が読みやすいものを使ってOKです!

ト音記号の譜面でも間違いではありませんが、上記例ならヘ音記号の方が読みやすいですね!

もし曲の途中で高いフレーズになってきたらト音記号に変更してOKです!

テナー・サックス譜は必ずト音記号です!!

まとめの記事はこちらから↓↓↓

まとめ

B♭管テナー・サックスは移調楽器です。

テナー・サックス譜では、

  • 音符はコンサートから長9度上(1オクターブと長2度上)
  • 調(調号)やコード・ネームは長2度上(長9度上でも同じになります)

に移調して楽譜を作ります。

音符を演奏するとき、コード・ネームの表記は不要です。(ビッグ・バンドなどのアレンジ譜の場合)

ソロ(アドリブ)箇所はスラッシュ記号を用い、コード・ネームを表記します。

音域は、実音 F から F、記譜 D から D の約2オクターブが実用的です。高音域はアドリブで使われる音域と思っておきましょう。

あとは強弱記号やアーティキレーションを表記します。今回はテナー・サックス譜の書き方でした!

最後まで読んでくださいありがとうございました✨

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