サスペンディド・セブンス・コードについて【4和音 No.9】

こんにちは☀️  枡田咲子です🌷

サスペンディド・セブンスとは!?

サスペンディド(英:suspended)には、”停止する” "中止する"などの意味があります。

つまり、サスペンディド・コードでは第3音(3rd) を使いません。

その代わりに第4音を使っていくのですが、詳しくは以下の記事でご説明していきます。

作り方は、サスペンディド・トライアドの延長でもできますが、ドミナント・セブンス・コードの延長で考えるとよいと思います。

実際にコード進行を考える時に使いやすくなったりするからですが、結局どちらで考えても同じコードが出てくるので、わかりやすい方で作ってください。

サスペンディド・トライアドについては、以下の記事を参考にしてみてください。

サスペンディッド・セブンス・コード

サスペンディド・セブンス・コード(英:suspended seventh chord)といえば、ほとんどの場合がセブンス・サス・フォー(7sus4)を意味します。

コードの構造/作り方

ドミナント・セブンス・コードの第3音(M3)を使わないかわりに、第4音(4th)を使います。

この第4音は、ルートと完全4度(P4)の音程になります。

7sus4.001

もう一つの考え方で、ドミナント・セブンス・コードの第3音を短2度(m2/半音)上の音にすれば、7sus4 コードになります。

例を見てみましょう。

7sus4.002

 

ドミナント・セブンス・コードの作り方は以下の記事を参考にしてみてください。

コードネームの書き方

ドミナント・セブンス・コードのコードネームの右横に sus4 を表記します。

7sus4.003

"7sus" と4が省略されている場合があります。

この場合、第3音(3rd)を使わないということを意味しています。第3音(3rd)を使わないので、第4音(4th)を使っても使わなくても問題はありません。

第3音(3rd)は、メジャー系コードかマイナー系コードかを決める重要な音です。サスペンディド・コードは、メジャーでもマイナーでもない曖昧な響きが特徴です。つまり第4音(4th)を使うことより、第3音(3rd)を使わないことに響きの効果をもたらすことができるのです。

sus2 はどこへ!?

サスペンディド・トライアドの記事では、sus4 に加え sus2 コードもご紹介しました。

サスペンディド・セブンスでは、7sus2 は!?となってしまいます。

もちろん7sus2 で意味としては成立しますが、実際に楽譜(演奏する)場合 7sus2 コードってどうなんでしょうか?

セブンス・コード(4和音)は4つの音で構成されるため、コードを読むことに慣れていないとそのコードネームからコード・トーン(コードを構成する音)をなかなか把握できません。とくにサスペンディド・セブンスは構成音を理解するのに時間がかかるコードです。

サスペンディド・コードで最も重要なことは、第3音を使わないことです。

第3音(長3度/M3)を使わないかわりに使いたい音は、第4音(完全4度/P4)です。

なぜなら、第3音(M3)と第4音(P4)は同時に使うことができない音だからです。

同時に鳴らしていまうと、短2度(m2/半音)の不協音程ができるので、不協和音になります。

 

7sus4.004

このような理由で、サスペンディド・コードでは第4音を使うほうが効果的と考えられます。

ちなみに、第3音(長3度/M3)と第2音(長2度/M2)を同時に鳴らしても不協和音にはなりません。

サスペンディド・トライアド sus2 の場合は、音を3つしか使わないことから第2音を使ってもコードネームからコード・トーン(コードを構成する音)を把握しやすいく、sus4 トライアドの転回系で sus2 のコードができるのも特徴なため、トライアドではsus2までご説明しました。

実はこの第2音、第9音(テンション・ナインス)と同じ音なんです。4和音までくるとテンション・ノートを使いやすいコードにもなるので、7sus2 より、9sus4 のほうがコードネームとしては読みやいように思います。個人的な見解です。

コード一覧

7sus4 コードには、通常はダブルシャープやダブルフラットは使いません。

7sus4一覧

よく使われるコードを表しました。

理論的な理由で、G#7sus4 (G7sus4 に全部シャープがついたもの)やA#7sus4 (A7sus4 に全部シャープがついたもの/A#がルートのコードは非常に読みにくいコードです)など使われ場合があります。

まとめ

7sus4 コードは、メジャー系/マイナー系のどちらにも属さないコードです。

第3音を使わないことが特徴で、明るくも暗くもない曖昧な響きをもっています。

ドミナント・セブンス・コードを変化させて作るコードです。

第3音(M3)を使わないかわりに第4音(P4)を使うことができます。

第2音(M2)を使うことも可能です。

第3音(M3)と第4音(P4)は同時に鳴らすと不協和音になりますが、第2音(M2)と第3音(M3)は同時に鳴らしても不協和音ではありません。

こんな特徴のサスペンディド・セブンス・コード (7sus4)でした。

さいごまで読んでくださり、ありがとうございました✨

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