ユニゾンとオーケストレーション【ビッグバンド・アレンジ編 No.1】

こんにちは🍀枡田咲子です😃

管楽器については知っているけど、ビッグ・バンドをどうアレンジしたらよいのか!?という方へ。

いよいよビッグ・バンドのアレンジ編です!

まずはメロディーのユニゾンとオーケストレーションついてを併せてみていきましょう。

ユニゾンって簡単過ぎ!?と思うかもしれませんが、ビッグ・バンドでのメロディーのユニゾンは迫力があり、数名のプレイヤーがバッチリそろったメロディーを演奏するととてもカッコいいです!

オーケストレーションは、どの楽器にどの役割(メロディーなのかバック・グラウンドなのかなど)を振り分けるかということです。

オーケストレーションは非常に難しく何パターンもあるので、今回はよくある定番をご紹介します。

ここでは『実際に演奏することが前提』という点での記事になりますが、個人的見解をお伝えできればと思います!

各楽器の音域についてはこちらをご覧ください。

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ユニゾン

ユニゾンとは、同じフレーズやメロディーを2人以上のプレイヤーが演奏することです。

今回はメロディーのニユゾンのみのアレンジを例にしてきます。(はもりやバック・グラウンド(伴奏)がない時です。)

曲の冒頭でよく使います。そしてユニゾンのポイントは、『メロディーをどんな音色にしたいか?』をイメージして決めることができます。

ビッグ・バンドの場合、同じ管楽器が複数いますがそれぞれが全く違う動きをするのではなく、ユニゾンして(同じ音を重ねて)迫力をだしたり、バック・グランウンドとバランスをとっていきます。

木管楽器のユニゾン

木管楽器は、温かみのある響きと言われたりします。速いメロディーやフレーズにも対応できます。

例は全てコンサート・スコアです。

【例1:アルト・サックス(2管)のユニゾン】

よく使います。安定のアルト・サックスのサウンドです。

【例2:テナー・サックス(2管)のユニゾン】

よく使います。安定のテナー・サックスのサウンドです。

【例3:アルトとテナー・サックスのユニゾン(2管)】

よく使います。A.sax 2とT.sax1など組み合わせは自由ですが、とくに理由(A.sax1ばかりにフレーズがあるなど)がなければ 、A.sax 1とT.sax 1 とすることが多いです。

【例4:サックス(5管)のユニゾン】

迫力がありサックスの存在感があるサウンドです。どのようなシーンかによって使い分けが必要だったり、メロディーによっては音域が合わない場合がります。

【その他の組み合わせ】

音域に問題がなければ、

  • 3管:A.sax(2管)+ T.sax(1管)
  • 3管:A.sax(1管)+ T.sax(1管)
  • 4管:A.sax(2管)+ T.sax(2管)

など、音域に問題がなければ色々組み合わせることができます。

金管楽器のユニゾン

金管楽器のユニゾンは、ハッキリした響きです。木管に比べると音の出だし(立ち上がり)が少し強い感じです。速いメロディーやフレーズは内容次第ですが、演奏上難しい場合もあるので注意してください。

【例1:トランペットのユニゾン】

例は2管の場合で、メロディーに当てることが多い2番と4番でのスコアです。

私がアレンジする時は、

  • 1番はリード(とくに高い音が得意)奏者なので、この音域であれば特に理由(1番が全く演奏するところがないなど)がなければ割り当てません。
  • 3番は1番のサポート(高音域)を担当することが多いので、2管を選ぶなら2番と4番をメロディーにわり当てることが多いです。
  • 3管の場合は、(この音域あれば)Tpt. 2, 3, 4 と割り当てることが多いです。(音域の高いメロディーであれば1番を割り当てたりします。)

【例2:トロンボーンのユニゾン】

例は2管の場合で、メロディーに当てることが多い1番と2番でのスコアです。

私がアレンジする時は、

  • トロンボーンは上(1番)から順番に割り当てることが多いです。
  •  Tbn.1 ばかりメロディーなどが割り振られてるいる場合なら、2番と3番の割り当てて2管のユニゾンにします。
  • 3管の場合は、(この音域あれば)Tpt. 1, 2, 3 と割り当てます。
  • 4番(B. Tbn) は基本的に低い音が担当なので、この音域のメロディーならよっぽどの理由がない限り割り当てることはないと思います。

【例3−1:トランペット(2管)とトロンボーン(1管)のユニゾン】

トランペットはこの音域では音が目立ちにくいのでトランペットが2本、トロンボーン1本のバランスが綺麗だと思います。

【例3−2:トランペット(3管)とトロンボーン(2管)のユニゾン】

トランペットを3管にした場合、トロンボーンが2本のバランスが綺麗かな。

トランペット・サウンドを強めたい場合は、

  • Tpt(3管)+Tbn(1管)
  • Tpt(4管)+Tbn(2管)

にすると良いと思います!

トロンボーン・サウンドを強めたい場合は、トランペットは休みにするかな。低い音色を強調させたいときは、低い音色の楽器だけでイイような気がします。

木管と金管を混ぜたサウンド

ユニソンでバランスがよいかなと思う例で、すべてコンサート・スコアです。

何番を使うかは、上記のユニゾンと同様の考え方になります。

木管と金管のバランスのよい響き

  • 木管:A.sax(1管)+ T.sax(1管)
  • 金管:Tpt(2管)+Tbn(1管)

木管よりのサウンド

  • 木管:A.sax(2管)+ T.sax(1管)
  • 金管:Tpt(1管)+Tbn(1管)

サックスとトランペットをもう1管ずつ追加してもよいかもです。

金管よりのサウンド

  • 木管:A.sax(1管)+ T.sax(1管)
  • 金管:Tpt(3管)+Tbn(2管)

ちなみに、全員鳴らすってのもありです。

まとめ

ユニゾンは同じメロディーやフレーズを同じ高さで鳴らすことです。

オーケストレーションは難しく何パターンもあり、曲の雰囲気や好みもあるので色々研究してみてください!

メロディーやフレーズによっては、同じ高さで演奏することができないけど、どうすれば!?

というときは、オクターブ・ユニゾンにします。

次回はオクターブ・ユニゾンについてをアップします。

最後まで読んでくださりありがとうございました✨

今回のメロディー例

Sakiko Masuda Jazz Orchestra 『心 ~Ko-Ko-Ro~』の冒頭のメロディーでした。

それで実際は、、、

  • 0:38〜 ボイスとT.Sax(1管)のユニゾン(その後Tbn 4管でバックグラウンドといった感じです)
  • 1:00〜 ボイスとA.sax(1管)とT.Sax(1管)のユニゾン(+ Tbn 4管でバックグラウンドみたいに発展していきます)

ちなみに、ボイスは楽器の1つとしてアレンジしています。もし良ければ聴いてみてください!

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