ハイブリッド・コードの使い方とアナライズ

こんにちは🌷枡田咲子です😃

今回はハイブリッド・コードをコード進行にどのように取り入れていくか!?

まずはこの基本の方法をみていきましょう。(前回のハイブリッド・コードの作り方2の続きになります。)

コード進行と関連づけると、ハイブリッド・コードをコード・スケールから考える方がベターな理由がわかると思います。

ハイブリッド・コードのアナライズの方法では、ハイブリッド・コードが含まれているコード進行の考え方についてもみていきましょう。

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ハイブリッド・コードの使い方

まずシンプルなコードでコード進行を組み立て(ハイブリッド・コードなどを含まない)、

そのコード進行をアナライズして、その使えるコード・スケールを考えます。

ハイブリッド・コードの使い方.001

そして、どのコードをハイブリッド・コードにアレンジするかを決めます。

【例1】4小節目のCmaj7 (Imaj7) をハイブリッド・コードに置き換えると以下のようになります。

ハイブリッド・コードの使い方.002

このようにもとのコード進行のコード・スケールにしたがってハイブリッド・コードに置き換える方法があります。

Cmaj7 (Imaj7)

G/C は Cアイオニアン・スケールから作ったハイブリッド・コードです。

ハイブリッド・コードの使い方.003

作り方についてはこちらをご覧ください。

【例2】3小節目のG7 (V7) をハイブリッド・コードに置き換えると以下のようになります。

ハイブリッド・コードの使い方.005

G7 (V7)

Gミクソリディアン・スケールでアボイド・ノート11thを含まないハイブリッド・コードはDm/Gのみです。

ハイブリッド・コードの使い方.006

曲(とくにメロディー)次第では、G7(V7)をG7sus4(V7sus4)にアレンジしてその他のハイブリッド・コード(F/Gなど)を使うこともできます。

ハイブリッド・コードのアナイラズ方法

それでは以下のようにコード進行内にハイブリッド・コードが含まれている場合はどうアナライズしますか?

【Fメジャーのコード進行例】

ハイブリッド・コードの使い方.007

ダイアトニック・コードは問題なくアラナイズできますが、ハイブリッド・コードについてはどのように考えるか?なんですが、

まず、ハイブリッド・コードのベース音をトニック(主音)と考えて使えるコード・スケールを想定します。

Am7/D コードの構成音から、スケールを作ります。(コードの構成音にないところ(空白)に?マークを入れてます。)

ハイブリッド・コードの使い方.011

構成音のない空白(?マーク)のところは、その進行に合う音を想定してスケールを作ります。

通常は、ダイアトニックの音が合うはずなので、ダイアトニックの音を入れます。

できたスケールは Dエオリアン・スケールで、シンプルなコードにするとDm7です。

Dm7はFメジャー・キーのダイアトニック・コード VIm7です。

つまり、『Am7/D は Dm7(VIm7)からできたハイブリッド・コード』という可能性が高いということになります。

メロディーによってはダイアトニック以外の音を選ぶこともありますが、ここはアレンジャーのセンスを問われるところだと思います。

 

それでは、B♭/C も同じ方法でアラナイズしてみましょう。

ハイブリッド・コードの使い方.009

コードの構成音を中心に、そのコード進行に合う音を想定してスケールを作ります。(ここでもダイアトニックの音が合うことを想定してスケールを作ります。)

できたスケールは Cミクソリディアン・スケールから考えられるコードは、C7(V7)またはC7sus4(V7sus4)です。

B♭/C には 11th(4th)が含まれているため、『B♭/C は C7sus4(V7sus4)からできたハイブリッド・コード』という可能性が高いということになります。

結果、このコード進行のアラライズは以下のようになります。

ハイブリッド・コードの使い方.010

ハイブリッド・コードのディグリー・ネームはどのベース音(Am7/DならD)を基本に考えていき、どのコードから作られているかでディグリー・ネームを表記することができます。

Gm7 - B♭/C - Fmaj7 の進行は Gm- C7(II-V進行)のように聞こえます。

ハイブリッド・コードがどのコードから出来たかはあくまでも想定なので、本当の意図はそのコード進行を作ったコンポーザーやアレンジャーのみぞ知る。。。ということになるのでしょう。

まとめ

コード進行からハイブリッド・コードに置き換える、いわゆるリハーモナイズドのテクニックとしてよく使われる方法です。

まずハイブリッド・コードにするコードのコード・スケールを見つけて、そのコード・スケールからハイブリッド・コードに置き換えます。(この時必ず、コードのルート音をハイブリッド・コードのベース音にします!)

そしてハイブリッド・コードのアナライズについては、想定ではっきりわからないものも出てくると思います。

個人的には、アナライズは『ディグリー・ネームをなんとしても見つけねば!』というより、

そのコードは

  • そのコードがダイアトニック・コードなのか?
  • セカンダリー・ドミナントなのか?
  • モーダル・インターチェンジ・コードなのか?
  • どのようなコードがもとになったハイブリッド・コードなのか?

などといった風に、そのコードの役割を理解できれば良いと考えてます。

ただディグリー・ネームはコード進行を説明する上では欠かせないのでどうしても出てきちゃうんですけどね・・・

最後まで読んでくださりありがとうございました✨

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