
こんにちは、枡田咲子です。
最近はずっと、Doricoの話ばかりしていたので(笑)
今日はちょっと気分を変えて、久しぶりに「作曲についての私なりの考え」を書いてみようと思います。
音楽って、なんだか言葉に似ているなぁと、ずっと感じてきました。
作曲は文法みたいなもので、演奏は会話みたいなもの、、、
そんな風に思うようになったきっかけや、今の作り方について、ゆるっと書いてみます。
遠回りだったけど、今の自分に繋がった話
音楽理論を考えるようになったきっかけとなる私のの経歴について少しだけお話しします。
今でこそ曲がりなりにも「作編曲家」として活動していますが、振り返れば、私の音楽人生は決して一直線ではありませんでした
音大受験(当時は大変だった)では、見事に不合格!受かるって言われていたのに、、、
ただこの頃はとにかくピアノを弾くのが大好き!ただそれだけでした。
そして付属の短大に進学しましたが、体調不調もあり1年で退学。ここまでは一応、クラッシック楽典や和声法も学びました。
その後は音楽を続けたい一心で、音楽専門学校に入り、興味のあったポピュラー音楽やジャズピアノを学びました。ジャズ理論も学びましたが、もともと理論は好きでもなかったし理解もしていなかったです。
その後、バークリー音楽大学に留学しました。同時もピアノを弾くことが好きなだけでしたが、先生から勧められていたジャズ・コンポジションを専攻することになり、少し考えが変わってくることになります。
大学では、ジャズ・ハーモニー(和声)や作曲法などを学び、曲を作る楽しさと、作った曲を演奏する喜びを覚え、自分で言うのもなんですが、かなり勉強しました。
卒業時には、Alex Ulanowsky Award(ハーモニー部門の優秀賞)を受賞するまでに至りましたが、音楽理論など理解できていたかは不明です。
ただ不思議なもので、理論を「使える知識」として本当に理解できるようになったのは、自分が教える立場になってからでした。
理論って、誰かに説明することで初めて腑に落ちることが多いんですよね。
そして何より、日々オリジナルの曲(楽譜)を作り続けることで、その理解が深まり、いわゆる「使える道具」になったんだと実感しました。
そして楽譜を作るたび、楽譜は人が読むためのもので、文字と似ているなぁと思い始めることとなります。
バークリー音楽大学では有名な音楽家がアワードの名前になっています。
アレックス・ウラノフスキー氏(Alex Ulanowsky) は、音楽理論家・作曲家・教育者として知られる人物で、バークリー音楽大学の前身である Schillinger House において、音楽理論教育の発展に大きく貢献した人物です。
作曲はまずフィーリング、でもちゃんと“文法”も
私は曲を作る時に、まずはフィーリングでスケッチを始めることが多いです。
それから、音楽理論やハーモニーを取り入れて楽曲を仕上げていきます。
私は、音楽と文学にはどこか共通するものがあると思っています。
- 音楽理論は文法のようなもの
- 楽譜は小説や詩の「文字そのもの」に近い存在
- 演奏は言葉のような表現行為
例えば、楽譜と台本を比べると、構成や浄書といった観点は同じかなと思います。
楽譜において、音楽理論や浄書をスルーすると、人が演奏できなかったり、人が読みにくい楽譜になります。
舞台なんかはまさに“ライブ”、演奏と共通しているように感じます。ジャズのアドリブなんかまさにですよね!
結論、良い曲ができれば、理論なんか知らなくても、どんな作り方をしても何でもいいんです!
あくまでも私の場合、作らないといけないけど何も思い浮かばない、、、そんな時や、ご要望ある曲を作らないといけない時は理論から作ることがあります。
私が理論から作る時の方法を少しご紹介します。
- キーを決定:明るいイメージならメジャー、暗いイメージならマイナーに最初に決めます。
(理由:使うコードやスケールが決まってくる。) - テンポを決定:曲のイメージに合わせてテンポを設定します。
(理由:自分の曲の場合、アップテンポが続いてるからスローにしようなどマンネリ回避できる。) - ジャンルを決定:拍子やリズムパータンを決めます。
(理由:ジャンルを意識しておくことで、依頼曲でも的外れになりにくい)
以上で、大体曲の方向性が見えてきます。
しかし、作曲に制限をかけていることにもなるので、ある程度理論を知っていないと難しいと思います。
私ははじめ、この方法でなかなか気に入った曲を作ることができませんでした。
でも、音楽理論を「知っている」だけでなく「使える」ようになるには、こうした方法で練習するのは、とても良いトレーニングになるのでおすすめです。
まとめ
今回は久しぶりに「コラムっぽく」作曲や音楽理論についてのエピソードを綴ってみました。
音楽理論と作曲の関係については、「文法と文学」「文字と演劇」のように、音楽にもいろんな顔があることをあらためて感じます。
フィーリングで自由に作ることも、理論を軸に組み立てることも、どちらも大切な作曲のスタイルだと思います。
音楽(楽譜も!)は世界共通の言葉です!
だからこそ、言葉ではない「ことば」で世界中の人に届けられるのだと思います。と、かっこよく言っておきます(笑)
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!