なんで?ドリアン・スケールのアボイド・ノートについて

こんにちは🍀枡田咲子です😃

ドリアン・スケールのアボイド・ノートは6th(第6音)です!

この6th とコード・トーンでは短2度/短9度の不協音程はできません。

ではナゼ?アボイド・ノートになるのでしょう?

それは、6thとコード・トーンのm3rd(第3音)がトライトーン(増4度/減5度)になるからです。

前回では、以上のような説明で終わってしまいましたが、

今回はこのどうして6thがトライトーンだとアボイド・ノートになるのかみていきましょう!

ドリアン・スケールのコード・トーンとテンションについて

メジャーのダイアトニック・コード IIm7 で使うコード・スケールはドリアン・スケールです。

スケールでの音の扱い方は以下のようになります。

ドリアンのアボイド資料.001

S はScale(スケール)の略で、短3度(m3)を♭3、短7度(m7)を♭7と表記しています。(数字だけのものは、長や完全を意味しています。)

実はスケール単体で使う場合はアボイド・ノートという発想はありません。

アボイド・ノートは、コードにするとき(いくつかの音を同時に鳴らすとき)に避けるべき音のことです。

IIm7 の場合、コード・スケールであるドリアン・スケール内の音をテンションに使ったコードで構成されます。

ドリアンのアボイド資料.002-1

不協和音
短2度や短9度の音程が出来るコードは不協和音になります。(コードを転回したときににできる内声での短2度や、テンション♭9を使ったコードでできる短9度、など例外もあります。)
トライトーンの音程をコード内に作っても不協和音にはなりません。
ドリアンのアボイド資料.005
これはキー(調)に関係しない、ただのDm7コード上でのことです。

なぜ6thがアボイド・ノートになるのか

まず重要なことは、

  • ここでいうドリアン・スケールとは、メジャーのダイアトニック・コード IIm7 で使うコード・スケールである
  • トライトーンは不安定な音程で、特徴的な響きをもつ

ということです。

トライトーンをコード・トーンにもつダイアトニック・コードは V7 と VIIm7(♭5)ですが、

ドリアンのアボイド資料.003

第3音(コード・タイプを決める最も重要な音)と第7音がトライトーンの V7 が、トライトーンの特徴的な響きを最も活かせるコードといえます。

ドリアンのアボイド資料.004

ポイントは『第3音とトライトーンを作る』です!

つまり、第3音とトライトーンを作るべきコードはドミナント7thコードという定義になります。

ここで話を IIm7に戻すと、

第3音とトライトーンを作るテンション13thは、IIm7 らしい響きを損ねるということになり、6th(13th)はアボイド・ノートという結論にいたります。

ドリアンのアボイド資料.006

アボイド・ノートは『◯ 避けるべき音』であって、『× 不協になる音』ではないので気をつけてくださいね。

 

アボイド例

【✖️良Dm7(IIm7)にテンション13thを使った例】

Dm7(IIm7)にアボイド・ノートを使ったトライトーンが含まれるため、IIm7らしい響きが出ない。G7(V7)のような曖昧な響きになり、コード進行が少しぎこちなく聞こえる。

ドリアンのアボイド資料.009

【◯ Dm7(IIm7)にテンション13thを使った例】

Dm7(IIm7)にアボイド・ノート(13th)を使わないため IIm7らしい響きとなり、G7(V7)とのII-V進行がスムーズに聞こえる。ドミナント7thの特徴ともいえるG7(V7)のみトライトーンが鳴るのでスッキリしたコード進行に聞こえる。

ドリアンのアボイド資料.010

まとめ

  • IIm7(ドリアン)のアボイド・ノートは♭3(第3音)とトライトーンになる6th(13th)
  • IIm7でトライトーンを作ると、IIm7らしい響きを損ねる
  • 第3音(コード・タイプを決める最も重要な音)トライトーンを持つ特徴的なコードは V7(ドミナント7thコード)

です。

トライトーン
トライトーンは不安定な音程なので、半音で解決するべき音程。
【コード進行例】
ドリアンのアボイド資料.007
ドリアンのアボイド資料.008

アボイド・ノートは『避けるべき音』で『不協を作る』音を指すわけではありません。

といっても、大半が不協になるんですが、、、😅このドリアンだけが例外って感じでしょうかね〜

ドリアン・モードの響きを出す時にはこの6thが特徴音になるのでよく使われています。しかも不協にならないので、使いやすい音ではあったりしますが、、、

ここではメジャー・キー(マイナー・キー)で使うドリアン・スケールについてなのでご注意ください!

次回は、音程やコード・タイプのイメージをまとめてみたいと思います。

最後まで読んでくださりありがとうございました✨

 

 

⚠️独自論となりますが⚠️
トライトーンは、『増4度または減5の音程のこと』です。
そういえば、トライトーンって言葉、いつ使うかな?って考えると、ドミナント7thの3rdと7thの音程を指すときにしか使ってないような???
とういうと、トライトーンとは『ドミナント7thの第3音と第7音でできる増4度または減5の音程のこと』と言ってしまう大胆すぎるのか?
などと、考えてしまいました。

VIIm7(♭5)のルートと♭5の関係は『トライトーン』とは言わず、『♭5』とか『dim5』っていうしなぁ。。。

見切り発車の独自論、最後にひっそり書いてみました🙇‍♀️
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