こんにちは🐳枡田咲子です😃
複数のテンションをルール通り使ったけど、合ってない!?
または、
複数のテンションを使ったボイシングだけなら問題ないけど、曲中だと合っていない気がする。。。
という方!!
今回はmaj7 とm7コードのテンションの組み合わせ方で、どのようなケースで合わなくなるのか見ていきましょう。
これは音楽理論をある程度知っている方向けの上級編になっています。
テンションが合わない理由:maj7
maj7 コードで使えるテンションは、9th、#11th、13th で、同時に3つ鳴らしても不協和音になりません。
しかし、以下の場合おかしく聞こえることがあります。
- ダイアトニック・コード Imaj7 で#11th を使ったとき
(理由)コード・スケールと関係しています。 Imaj7 で使うコード・スケールは、アイオニアン・スケール(Ionian Scale)です。
アイオニアン・スケール内にない#11th を使うと、キー(調)と合わないように聞こえることが響きが合わない原因です。
【例】Key: Cメジャーのときのコード進行例
- 1小節目の Cmaj7 は Imaj7 です。使うべきコード・スケールは C アイオアニアン・スケールです。
ここで#11th(F#)を使うと、ダイアトニックにない音を使うことになり、違和感があるように聴こえることがあります。 - 2小節目の Fmaj7 は IVmaj7 です。使うべきコード・スケールは F リディアン・スケールです。
つまり、#11th を入れても違和感なく聞こえます。
9thと13thを同時に使うことは、ボイシングの流れによって『13thを入れない方が良い』などということはありますが、大抵の場合は問題ありません。
テンションが合わない理由:m7
m7 コードで使えるテンションは、9th、11thで、同時に2つ鳴らしても大抵おかしくなることはありません。
もし不協になっているとすれば要因は2つ!
- ダイアトニック・コード IIIm7 で 9thを使ったとき
(理由)コード・スケールと関係しています。IIIm7 で使うコード・スケールは、フリジアン・スケール(Phrygian Scale)です。フリジアン・スケール内にない 9th を使うと、キー(調)と合わないように聞こえます。(ちなみにフリジアン・スケール何にある♭9thはアボイド・ノートになります。) - 9thより高いところに第3音(m3rd)が鳴っているとき※ただし内声で密集しているボイシングの場合、9thより高いところに第3音(m3rd)が鳴っていても不協和音の扱いにはなりません。この場合、トップ・ノートは必ずm3rd以外の音です。
【例】Key: Cメジャーのときのコード進行例
- 3小節目の Em7 は IIIm7です。使うべきコード・スケールは Eフリジアン・スケールです。
ここで 9thを使うとダイアトニックにない音を使うことになり、違和感があるように聴こえることがあります。 - 2小節目の Dm7 は IIm7です。使うべきコード・スケールは Dドリアン・スケールです。
つまり、9th を入れても違和感なく聞こえます。
まとめ
作ったボイシングは合っているのになんかおかしい?
という理由は、たいていの場合がそのコードで使えるコード・スケール内の音と合っていないケースになります。
今回は上級編1で、maj7とm7 コードでした!
コード・スケールが関係してくるので、こうなるとコード進行のアナライズ(分析)の重要度が上がってきますね✊🏻
次回は上級編2で、色々と例外のあるドミナント7th コードについてです!
最後まで読んでくださりありがとうございました✨