裏拍を強化しませんか?【ジャズピアノ練習方法:No.2】
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こんにちは、枡田咲子です。
前回は、ジャズピアノのリズム感を強化するために、メトロノームを裏拍(2・4拍目)で鳴らす練習を紹介しました。
今回はその次のステップとして、スケール(にアクセントをつける練習をご紹介します!
これは、スウィングのノリを育てるうえで非常に効果的な練習で、ジャズらしいグルーヴを自然に身につけることができます。
そして今回も、メトロノームは2・4拍目で鳴らして練習します。
スウィングしなくてOKなので、誰でもすぐに取り組めます!
なぜ裏にアクセントをつける練習をするのか?
スウィングのフィールの核は「裏拍をどう感じるか」にあります。
ジャズピアノでは、裏拍にアクセントをつけるだけで、演奏が一気にジャズのフレーズ聴こえることがあります。
しかし、裏拍にアクセントを置くことの大切さは分かっていても、実際にやろうとすると思うようにできないことも多いものです。
とくにクラシックピアノから始めた方は(私もそうでしたが)、
表拍にアクセントを置くクセが強く、裏拍にアクセントを置くのが難しく感じる傾向があります。
これはいわば“習慣”のようなものなので、、、
今回の練習方法で、どのタイミングでも自由にアクセントをつけられるようにトレーニングしていきます。
そこで、まずはスケール練習で、裏にアクセントを置く感覚”を身につけることが、最短の近道になります。
それでは、実践へと進んでみましょう!
実践:裏拍にアクセントをつける練習
今回の練習方法は、1〜4拍目の裏の8分音符にアクセントをつけていきます。
練習素材は、シンプルなものがおすすめです!
- Cメジャースケール(片手でもOK)
- シンプルなアルペジオ
- 練習中の曲なら、8分音符が多いもの
この裏拍の練習で大切なのは、複雑なフレーズではなく、
- 確実に裏拍にアクセントを置くこと
- 安定したリズム
まずは負担の少ないものから始めてみてください。
ここでは前回と同様、もっともシンプルなCメジャースケール(1オクターブ)を例にしてご紹介します。
Step1:スケール(8分音符)の裏にアクセントをつける
まずは、メトロノームはなしで、1〜4拍目の裏にアクセントをつけます。
ここでも、スウィングはしなくてOKです。
【Tip】アクセントは『強く弾く』というより、『押し込んでニュアンスをつける』みたいなイメージです。
どちらかというと、1・3拍目の力を抜くという方がジャズがジャズらしい表情になります。

Step2:メトロノームを2・4拍目で鳴らす
(Step1)のとおり、スケールは1〜4拍目の裏にアクセントをつけて、メトロノームを2・4拍目で鳴らして練習します。

スケールの裏アクセントと、メトロノームが鳴る位置が異なるので、リズムがズレないように気をつけましょう。
余裕が出てきたら、
- 足踏み入れて身体でリズムを感じる
- 2オクターブ以上でスケールを弾く
- テンポを少しずつ上げる
などのバリエーションを加えると、より裏拍やリズム強化につながります!
少しでも参考になればと思い、
ショート動画にまとめてみました。
実際は、アクセントは、付いてるか付いてないかくらいで、気持ち重くするみたいなイメージです。
メトロノームは、
2分音符 = 60 で鳴らしています。
裏拍だけ鳴る設定だとゆっくり聞こえますが、
実は4分音符換算だと ♩=120 になるので、けっこう良いテンポです。
慣れないうちは、もっとゆっくりしたテンポでも大丈夫です!
もしよろしければ、ご視聴ください!
裏拍の練習では、次のようなことが本当によく起こります。
- メトロノームが表にしか聴こえない
- アクセントが表についてしまう
- メトロノームが気づくと“表拍”で鳴っている(おしい!)
これらはよくあることです。私もはじめはそうでした。。。そのまま続ければ、必ずできるようになってきます!
メトロノームがどうしても表にしか聞こえない!という時は、
- テンポをゆっくりにする
- メトロノームに合わせて『1、2、3、4、』と声に出して口ずさむ
- メトロノームを一度オフ(口ずさみはそのまま続けます)
- 口ずさむ「2」のタイミングでメトロノームをオンにする
実際、私はこんな練習をやってました。。。こうするとだんだん、メトロノームが裏にも聴こえるようになってきたので、もしうまくいかない時は一度試してみてください!
まとめ
今回は、ジャズピアノのリズム強化の第2ステップとして、
- メトロノームを2・4拍目で鳴らす
- Cメジャースケールを8分音符で弾くとき、1〜4拍目の裏にアクセントをつける
- アクセントは「強く」ではなく「重く」置くイメージ
- スウィングしなくてOK
というシンプルな練習をご紹介しました。
地味に感じるかもしれませんが、これができるようになると、ジャズ特有の“裏のノリ”が自然と身体に入り、演奏の雰囲気が一気に変わります。
実は、8分音符はスウィングしなくても、裏拍に重みがあるだけで、スウィングしているように聴こえてくるんです。跳ねすぎスウィングにならず、自然なスウィングを演奏するにあたり、とても効果的な練習法です!
とはいえ、もともとジャズ・スウィングは“感覚”の要素も大きいものです。
今回の練習は、その感覚を育てるための指と耳のトレーニングに近いものです。
ぜひ、名曲をたくさん聴いて、“本物のスウィングのノリ”を身体に入れていくこともあわせておすすめします!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

