
こんにちは。枡田咲子です!
Finaleで作ったビッグ・バンド譜(MusicXML)をDoricoで開いて浄書(修正)していきます。
楽譜を開いたら、「スコアにはタイトルのみ表示されているのに、パート譜にはタイトルが2つも!?」という状況に。
【スコア】タイトルが表示
【パート譜】タイトルとフロー名が表示
これは、Doricoの「フロー」という楽譜設定によるものです。フローとは?
Doricoでは、1つのプロジェクト(=1つのファイル)内で複数の楽曲を管理できます。
例えば、交響曲なら「第1楽章(フロー1)」「第2楽章(フロー2)」のように分けて扱えます。しかし、今回のように1つの楽曲しかない場合でも、フロー名が表示されてしまうことがあります。
そこで今回は、フロー名の非表示方法を中心に、以下のポイントを解説します!
- フロー名の表示・非表示(一括設定)
- フロー名の削除・表示(個別設定)
スコア&パート譜の楽譜は一括設定、リードシートは個別設定もお勧めです!
フローの表示・非表示:一括設定
今回の楽譜では、スコアにはフロー名が表示されていないのに、パート譜には表示されてしまっている状態です。
まずは、非表示を一括で設定する方法を解説します!
1. レイアウトオプションを開きます
- ショートカット【Ctrl /command + shift + L】
2. ページ設定の「フロー」から「フロー見出しを表示」を設定
- 非表示にする場合 → 「常になし」を選択
3. 適用するレイアウトを選択
- 右側のレイアウトリストから、すべてのプレイヤーを選択し「適用」
【補足:フロー名を表示したい場合】
- すべてのフローにフロー名を表示したい → 「すべてのフロー」を選択
- 最初のフローを除いて表示したい → 「最初のフロー以外」を選択
- もしフロー名が表示されない場合、プロジェクト情報にフロー名を入力されているか確認します。プロジェクト情報:ショートカット 【Ctrl /command + I】
フローの削除と表示:個別設定
リードシートなどパート譜がない楽譜の場合は、フロー名を個別に非表示にする方法もあります。
ただし、この方法では「削除」の扱いになるため、再表示する場合は手動で作成し直す必要がある点に注意してください!
方法1:フロー名を削除(簡単)
フロー名をダブルクリックして、deleteキーで削除※この方法は簡単ですが、他のパート譜には適用されません。
方法2:フロー名を削除・表示する方法
浄書モードで、左側の浄書ツールボックスから「フレーム」を選択【削除方法】フロー名のボックスを deleteキーで削除
【表示方法(再作成)】フレームを挿入 → テキストフレームを作成して以下のテキストトークンを入力
- ナンバーあり:{@flownumber@}. {@flowtitle@}
- ナンバーなし:{@flowtitle@}
【補足】
- パラグラフスタイルは「フロータイトル」を選択すると、テキスト管理がしやすくなります。
- フロー名が表示されない場合は、プロジェクト情報:ショートカット 【Ctrl /command + I】で、フロー名が入力されているか確認してください。
まとめ
フロー名の表示・非表示は、レイアウトオプションで一括設定するのがおすすめです。
リードシートのようにパート譜がなく、削除しても問題ない場合は手動での削除が簡単ですが、「やっぱり表示したい」となる可能性がある場合は、一括管理できるレイアウトオプションで設定する方が安心です。
たいていの楽譜は1つのファイルに1つの楽曲という形が多いので、新規で楽譜を作成する際はフローについて意識する必要はあまりないかもしれません。
ですが、MusicXMLを読み込んだときなどに意図せずフロー名が表示されることがあるので、そんなときは今回の方法をぜひ参考にしてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました✨